作業療法について

作業療法について

  • 作業療法とは
    病気や症状により生活のしづらさを抱えている方々に対し、日々の生活の中にある作業(仕事・家事・遊びなどの活動)を個別あるいは集団の中で用いることで、心身ともに健康で“自分らしい”生活がおくれるよう援助するものです。
  • リハビリテーションの目標―『自信の回復と意欲作り』
    患者さまの主体性を尊重する中で、その方にとって意味のある活動を選び、“楽しみながら”行なえるよう、スタッフは活動を共にしながら一緒に考え、行ないます。
    一人で黙々と行える活動、集団の中で他者と協力する活動など、心身の回復に合わせて選択していただけるよう、様々な作業活動を用意しています。作業活動そのものが持つ治療的な意味と、集団を利用し、他者の援助と支えの中で、“その人らしい、より良い生活”を実現できるよう、その土台作りを行っています。
  1. 症状の軽減や安らぎを得るために
    作業療法に参加することや作業に集中して取り組むこと、楽しみながら取り組むことなどで気分転換、ストレス発散、精神状態や気分の安定、リラクゼーション効果があります。
  2. 規則正しい生活を送るために
    定期的に作業活動に参加することで生活にリズムが生まれ、規則正しい生活が身につきます。
  3. “自分らしさ”を表現するために
    作業療法に参加する中で、自分を表現したり、自分にできることを確かめることにより、自信の回復につながるよう働きかけています。
  4. 人との関係に困らないために
    他者と協力して作業活動を行うことや作業療法へ参加することで、他者と交流する機会を作り、他者と関わることの大切さ、楽しみを感じていただいています。
  5. 心身ともに健康を維持・改善するために
    軽い運動や体操などを行い、楽しみながら体の健康を維持していただいています。
    心だけでなく身体の健康維持にも働きかけています。

作業活動

手工芸・創作
編み物、刺し子、刺しゅう、縫い物、機織り、パッチワーク、皮細工、パズル、塗り絵、貼り絵、木工、紙細工、草木染め、人形作りなど興味の持てる物を見つけて自由な発想で作品を作りましょう。
パソコン
まずはゲームなど自分が興味をもてるものからはじめ、文章作成などの操作を覚えましょう。
料理
食べることの楽しみと共に、退院後に役立つ調理技術が身につきます。
園芸
土、植物などの自然に触れることで、気持ちにゆとりが生まれます。収穫した野菜は料理の活動で使用しています。サツマイモは毎年焼き芋をして、皆で食べています。
バラエティ活動
カラオケ、ゲーム、体操、脳トレ、俳句、散歩など様々な活動をグループで行ないます。
感覚統合
運動をすることが苦手な方も、作業療法士が工夫して考案した多数の運動プログラムで、楽しみながら体を動かしましょう。
回想法
昔の事を話したり思い出すことで自分の人生の価値を再発見したり、当時の記憶がよみがえって情動が活性化されます。
音楽療法
音楽療法士と共に活動を行ないます。みんなで歌ったり、楽器を演奏したり、生演奏を聴くことができます。
お茶会
月に1度、少しだけかしこまった雰囲気の中で、美味しいお茶とお菓子をいただきます。
趣や四季が感じられ、落ち着いた時間が過ごせます。
生け花
月に1度、新鮮な生花を使って生け花を行っています。形式にこだわらず、自由な発想で行っています。作品は、病棟やエレベーターホール、作業療法室など、院内の様々な場所に飾られ、皆さんの目を楽しませています。
かかし作り
雛飾り作り
上下町で行なわれる“かかし祭り”と“雛飾り作り”に出展しています。